淡路調整池マイクロ水力発電所のようす 2020年1月15日 >事例紹介 >淡路広域水道淡路調整池
淡路調整池マイクロ水力発電所の概要
淡路島は、1998年(平成10年)の明石海峡大橋開通に伴い、本州から水道水の送水が行われるようになりました。本州からの送水は、淡路調整池で一旦受水されます。
淡路調整池マイクロ水力発電所は、明石海峡大橋をわたり、淡路調整池に流入する水の余剰エネルギーを利用して発電しています。有効落差は約35mで、流量は250~750㎥/hr(日量約12,500㎥)です。
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淡路調整池は、明石海峡大橋を渡ってすぐのところにあります。
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淡路調整池マイクロ水力発電所の発電状況
淡路調整池マイクロ水力発電所の現在のようすです。安全稼働のため、法定の電気保安点検を毎月実施しております。
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淡路調整池マイクロ水力発電所の日別発電量を示します。2019年3月から発電を始めております。これまでに約107MWhの発電量を得ております。
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淡路調整池マイクロ水力発電所付近では、大型の風力やメガソーラーがあります。発電開始当初には、電圧上昇抑制が働いておりました。系統電圧が高くなってしまい、当発電所での発電が抑制せざるを得ない状況が続きました。
そこで、前報でお伝えした通り、電力会社との折衝を経て、柱上トランスを追加し、電圧の整定値を高めることで、電圧上昇抑制を回避しました。柱上トランスを追加工事後、ノイズの混入が大きくなったため、アースの強化工事を行うなどの対応も行いました。その結果、日別発電量を大きくすることができました。
上記の日別発電量で、この冬期に水量が減少して、発電量が低下している部分があります。水量が低下した原因をヒアリングすると淡路名産の海苔の生産が減少していることが要因ではないかということです。海苔の生産時に多くの水を使うそうです。
前年2018年度の全国的な海苔の生産量は、半世紀ぶりの不作であったそうです。海水温が高いことなどが原因のようですが、2019年度も不作が続いているのかもしれません。