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系統電力網に対する電圧上昇抑制の方法 >技術情報

系統電力網に接続するには、電圧上昇抑制機能が必要です

再エネ発電設備から系統電力網へ電力を供給する場合、再エネ発電設備は系統電力網電圧より高い電圧で再エネ発電を行います。電気は、電圧の高いところから低いところへ流れるためです。電圧の調整は、再エネ発電設備の系統連系を司るパワーコンディショナーという装置で自動的に行われます。

さて、その高い電圧の発電電力(図中上昇①)が系統電力網に流れ込むと、系統電力網自体の電圧も幾分上昇(図中上昇②)します。近隣にたくさんの太陽光発電所がある場合など、この電圧上昇が蓄積し、系統電力網の電圧が一時的に高くなってしまうことがあります。一方、系統電力網は電力の安定供給のために標準電圧に対し、上昇できる許容範囲が法的に決められています。例えば公称電圧200Vでは、標準電圧202Vに対し+20V以内に抑えなければなりません。このため再エネ発電設備には、一時的に発電を抑える電圧上昇抑制機能が組み込まれています。電圧上昇抑制 ダイキン工業のマイクロ水力発電

水力発電の場合、水の流れに応じて発電を行っており、電圧上昇抑制がかかった場合その余剰エネルギーをどうするかが問題となります。当社システムでは、まずは回生抵抗でエネルギーを消費させ、熱として捨てます。しかし、電圧上昇抑制の時間が長くなった場合には、回生抵抗部が過熱してしまいます。回生抵抗部を巨大なものにすれば良いのですが、高額なコストが必要となり現実的ではありません。そこで最終的には系統電圧抑制を回避できる範囲で発電機の出力を落とします。その場合は、水車に供給される水量を絞ることで出力を落とすことになります。総水量を一定で保つ必要がある場合には、水車の流路とは別途設けたバイパス管を開き、必要水量を保つようになっております。系統の電圧が正常に戻ると自動的に水車流量を戻し、最大発電状態に戻ります。

こうした当社独自の方法で、太陽光発電所などが多くあり系統電圧抑制が多く発生する場所でも、安心して採用いただけるようになっております。【特許第6304440号】

 

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